「迷惑をかけたくない。」
「自分でやった方が早い。」
そう思って、
私は何でも一人で抱え込んでいました。
看護師として働いていた頃も、
家に帰ってからも同じでした。
仕事も家事も育児も、
「私がやらなきゃ。」
それが当たり前になっていたんです。
でも、その頑張りは少しずつ私の心の余
裕を奪い、大切な家族との時間にも影響して
いました。
今振り返ると、私は人に頼るのが苦手だった
というより、頼ることより頑張ることを選び
続けていただけだったのかもしれません。
今回は、私自身の経験を通して、一人で頑張る
ことを手放して気づいたことをお話します。

家族のために選んだ働き方
結婚をして間もなく、私はつわりがひどくなり、
仕事を辞めて専業主婦になりました。
無事に子どもを出産し、家族が増えた喜びはあり
ましたが、一方で夫一人の収入だけでは将来への
不安もありました。
子どもの成長にはお金がかかります。
このままで本当にいいのだろうか。
夫婦で何度も話し合い、出した答えが
ありました。
それは、夫が理学療法士になるために学校へ通う
ことでした。
仕事を辞めるのではなく、仕事を続けながら夜間
の学校へ通うという道を選びました。
家族の生活を守るための決断でした。
だから私も、家計を支えるためフルタイムで
働き、夜勤もすることに決めました。
あの頃は、お互いに「家族のために」と必死
でした。

「今は大変でも、きっと家族のためになる。」
そう信じて、前だけを見ていました。

「私がやらなきゃ」が口ぐせだった
夫は朝から仕事へ行き、夜はそのまま
学校へ向かいます。
帰宅するのは夜遅く。
休日も課題や試験勉強に追われる毎日でした。
私は夜勤をしながら、子育てと家事をこなして
いました。
夜勤明けで帰宅しても、ゆっくり眠ることは
できませんでした。
保育園のお迎えに行き、買い物をして、夕食を
作り、洗濯や掃除を終えるに頃には一日が終わって
いました。
正直、大変でした。
でも、夫を責めたいとは思いませんでした。
夫も家族のために必死で頑張っていることを
知っていたからです。
だから私は、
「私が頑張るしかない。」
そう思うようになっていきました。

「お願いするより、自分でやった方が早い。」
そんな考えが、いつの間にか当たり前になって
いました。
仕事では後輩に頼れず、
家では夫にも頼れない。
子どものことも、
家事も、
全部自分でやろうとしていました。
でも、頑張れば頑張るほど、疲れはたまり、心の
余裕は少しずつなくなっていったのです。
そして、その余裕のなさはイライラとなって
表れました。
本当は子どもに優しくしたいのに、思うように
できない。
そんな自分が嫌いで、さらに自分を責める日も
ありました。
一人で頑張ることは、決して強さだけではありま
せん。
時に、自分自身を苦しめてしまうこともある
のです。
頼れない本当の理由
私は、
「頼ることは甘えだ。」
そう思っていました。
人に迷惑をかけるくらいなら、自分が頑張れば
いい。
その方が周りに迷惑をかけなくて済む。
そんあ考えが当たり前になっていました。
でも今思えば、それだけではありませんでした。
夫婦で話し合って決めた道だったからこそ、
「私も支えなきゃ。」
という気持ちが強かったのです。
仕事と学校を両立しながら頑張る夫をみていると、
「疲れた。」
「助けて。」
とは、とても言えませんでした。

「私さえ我慢すればこの生活は回る。」
そんな言葉を何度心の中で繰り返していました。
でも、その我慢は少しずつ積み重なり、心の余裕
を奪っていきました。
そして私は、ようやく気づきます。
足りなかったのは時間ではなく、心の余裕だった
ということに。
心の余裕がないことに気づいた日
そんな毎日を続けているうちに、私はいつも
イライラするようになっていました。
仕事で疲れて帰ってきても、家では休む間もなく
家事と育児。
「早くしなさい。」
そんな言葉が増えていきました。
本当は怒りたいわけではありません。
子どもと笑って過ごしたい。
ゆっくり話を聞いてあげたい。
そう思っているのに、心に余裕がありません
でした。

「なんで私はこんなにイライラしてしてしまうん
だろう。」
子供が寝たあと、一人で落ち込むことも何度も
ありました。
「もっと優しいお母さんになりたい。」
そう思えば思うほど、自分を責めてしまっていた
んです。
でも今振り返ると、あの頃の私は「頑張りが
足りなかった」のではありません。
頑張りすぎていただけでした。
一人で抱え込むことが当たり前になり、自分の心
の限界に気づけなくなっていたのです。

少し頼るだけで心に余裕ができた
夫が理学療法士になり、生活が落ち着いて
きた頃。
私は少しずつ、「お願する」ということを
覚えました。
「今日は洗い物をお願い。」
「子どものことをお願いしてもいい?」
最初は、とても勇気がいりました。
「迷惑かな。」
「疲れているのに悪いかな。」
そんな気持ちがあったからです。
でも、お願いしてみると、夫は思っていたより
自然に引き受けてくれました。
その時気づいたんです。
頼ることは、相手の負担を押しつけることでは
ない。
家族だからこそ、支え合えばいいんだと。
全部を一人で抱えこまなくなったことで、少しずつ心
に余裕が生まれました。
その余裕は、子ども笑顔につながり、家の
空気も少しづつ変わっていきました。

「ありがとう。」
その一言を伝えるだけで、お互いの気持ちも少し
温かくなりました。

一人で頑張れないことは弱さじゃない
私は長い間、
「頼ることは弱いことだ。」
と思っていました。
でも今は違います。
本当に弱かったのは、「助けて」と言えず、一人で
抱え込んでいたころの私だったのかもしれません。
人は一人では生きていけません。
夫婦も、家族も、支え合って暮らしていくもの
です。
だから、助けてもらう日があってもいい。
反対に、自分が支える日もあります。
それでいいんです。
頼ることは甘えではなく、信頼すること。
そう思えるようになってから、以前よりも心が
軽くなりました。
まとめ
もし今、
何でも一人で頑張っているなら、
少しだけ立ち止まってみてください。
家族のために頑張ることは、とても素敵なこと
です。
でも、あなたが笑えなくなるほど頑張る必要は
ありません。
私も長い間、
「私がやらなきゃ。」
そう思い続けてきました。
でも、本当に家族が望んでいたのでは、完璧なお
母さんではなく、笑顔で過ごせる私だったのかも
しれません。
全部を頼る必要はありません。
今日だけ、一つだけ。
「これお願いできる?」
そう伝えてみてください。
その小さな一歩が、心の余裕につながります。
そして、その余裕はきっと、あなた自身だけ
でなく、大切な家族の笑顔にもつながっていく
はずです。
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